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夜来香を見つけた話
「イェイライシャン」といえば、ご年輩の方には想いの多い向きもいらっしゃるでしょう。
初めて目にしたのは、学生の頃の植物学の講義を受けた時に見せられたスケッチです。
その折りに教授が「園芸界で夜来香といっているものは代用品だから覚えておくように」と言われたことが記憶に残っています。
それから十年あまりのち、タイ国から来た苗が育ち、今は東京都夢の島熱帯植物館や神代植物公園で可憐な花をつけています。
しかしタイでそれに出会った時は花はつけておらず、同定には迷いがありましたが、葉をそっとちぎってみるとガガイモ科に多い白乳液が出た。
更にその他の特徴から本物だとの確証を得て求めたところ、果たして実物でした。花の色香という言葉があるように、香りによって姿形がいっそう印象深いものになります。 夜来香はバラの香りに近く、昼間も開花し芳香を漂わせますが、やはり「夜に淡く濃く」というのがロマンが広がりますね。 植物を外国から国内に持ち込むには検疫制度があり、この株が手許に到着したのは翌日でしたが、大変うれしかったことを思い出します。
(資料:植物園へ行きたくなる本 / 写真:yagen)
2000.06.27 |
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鳥居 恒夫(とりい つねお) 1938年4月15日・愛知県西尾市生まれ。 千葉大学園芸学部卒業、東京都職員、1999年退職。 著書多し、週刊朝日に連載された「花浪漫」などは一服の清涼剤。 |
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